各講のまとめと課題

【序論のまとめ】

・「魔術」とは「超自然的なパワーを扱う技術」

・「魔法」とは「魔術を体系化したもの」

・「魔道」とは「魔術を通じた人格・遵法精神の形成」

【第一講のまとめ】

・「魔法大国」という表記を不用意に利用するのはまずい。

・魔法は天賦が理想だが、登場する超越的存在があまりにも完全無欠だと不都合が生じる。

・チート能力者を作中に登場させるのに、特別な配慮は要らない。

・魔法学校のカリキュラムは、おそらく二種類ある。

【第二講のまとめ】

・口で唱えて使う「呪文」は、普通の様式とは異なる。また、複雑でもある。

【第三講のまとめ】

・「書く」というアウトプットの性質上、「何を使って書くか」、「何に書かれるか」といった問題が立ちはだかってくる。

・「呪文を誰が認識するか」で、魔法はその属性が決まってくる。

・「質」と「媒」は正直なんでもよいが、現実を超えた存在までも「質」と「媒」に利用できる。

・「質」と「媒」を数値に置き換えることによって、封印の解除が容易になる。

・「封印」と「結界」は構造が同じである。

・「封印」に更に「封印」を重ねることで、最初の「封印」を無力化できる。

・「声」や「空気」は、改めて特別な質媒と考える必要はない。

【第四講のまとめ】

・法陣の形態は二種類考えられる。

・幾何法陣は生成が容易だが、バリエーションに乏しくなる。

・配列法陣は不慮の事態に強いが、肝心の配列に工夫がいる。

・数学に弱い奴は魔法使いになんかなれない。

【第五講のまとめ】

・刺青における質はインク、媒は皮膚。

・人間の皮膚は変数としてはスモールナンバーとして扱える。

・「刺青は容易には消せない」という特徴は、諸刃の剣となりえる。

【第六講のまとめ】

・「壺」は中身を変質させるアイテム。

・「杖」は使い勝手がよく、丈夫。

・「仮面」は「杖」よりもっと使い勝手がよく、「刺青術」より便利。

・「布」は持ち運びが可能。

・「呪符」は持ち運びが可能な上に量産も可能。ただし風化しやすい。

・「魔罠」は特殊。複雑な文様を構成できるが、密室でのみ利用可。

【第七講のまとめ】

・錬成は原初的な自然科学(化学)

・等価錬成において、魔力は反応促進物。

・付価錬成において、魔力は物質に影響して放出される可能性がある。

・花瓶を割るのは簡単だが、割った花瓶は簡単に復元できない。

・封印に一方向錬成を応用できるが、書き手の仕事はかさむ。

【第八講のまとめ】

・魔術を発動するために「素材の扱い方」が体系的に学ばれる必要がある。

・素材の扱い方を決定する要因は、合計で四つある。

【第九講のまとめ】

・印は原始的な魔術の一つ。

・印は、完全に小技に特化して用いるべきである。

【今後の課題】

・「召喚・憑依・転生」をどのように取り扱うべきか。これらの問題を扱うためには、霊魂を扱わなくてはならず、また霊魂を扱うためには、その取り扱いの善悪(すなわち魔道)を判断しなくてはならなくなる。このテキストではあくまで「魔法」の設定についてのみ考察する予定であったため、「魔道」の範疇にも足を踏み入れることになる上記の問題についてはあえて目をつぶった。

・専門魔術、すなわち属性(火属性や水属性)などをどのように取り扱うべきか。属性魔術の概念に、美や古などの概念的属性は盛り込まれるのか。これらの問題は骨が折れる。そもそもまず自然現象(+超自然現象)を属性に区分する段階で筆者の時間的制約を大幅に凌駕している。よってわざと目をつぶった。ゆるしてください。

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